発注も受注もしている私がランサーズ等のクラウドソーシングで失敗しない発注方法を解説します

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私の所にこんな相談が来ることがあります。

「ランサーズでWEBの制作を発注したのですが途中でクリエイターと連絡が取れなくなりまして。。。」
「ランサーズでWEBを作ってもらったのですが出来に満足できなくて。。。」
「ランサーズにロゴを発注したのですが、他社のパクリだったようで。。。」

原因は発注者(クライアント)と発注先であるWEB制作会社やクリエイターとの何かしらのトラブルにより制作の続行が困難になった為です。
こうした相談は私のところへ年に数回来ますので、全体的に見ればこうしたトラブルは結構多いと思っています。

私はランサーズから仕事ももらいますし、仕事を発注することもあります。そうした経験からクライアント、ランサー(クリエイター)双方が満足(ウィンウィン)できる仕事の発注方法について解説します。

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ランサーズ等のクラウドソーシングで失敗しない発注方法

ランサーとのトラブルケース

クラウドソーシングは便利な半面、互いにコミュニケーションを省き安易に受発注してしまうケースが多く見られます。
特に詳細な仕様を決めず、もしくわ確認すること無く、価格が安いからといってランサーを選定してしまい発注してしまうというケースからトラブルが起きるような気がします。
決して安いところが悪いという事でははありませんが、クリエイターは肉体労働ですから、作業に掛かる時間が作業費用となります。

つまり安い=作業に時間をかけない
それなりの値段=作業に時間をかける(丁寧)

こうした見方もできると言えます。

トラブルとしては大体下記のようなケースが考えられます。

1:思っていたイメージと違った
2:クリエイターが途中で機嫌を損ね、関係が悪化した。
3:クリエイターと連絡が取れなくなった。
4:更新方法が分からず困っている。
5:無料のテンプレートを使って制作されていた。(子テーマを使っていない)

私のところへ相談にくるクライアントに制作途中もしくわ制作終了したWEB等を見せてもらうと、そこから色々なものが見え隠れしています。
確かに悪質なクリエイター(とも呼べない素人に毛が生えた製作者も多い)もいますが、実は発注者にも問題があるのです。

クリエイターから値切ってはいけない

クライアントも予算があるでしょうから、それに見合ったランサーを探す必要はあります。
ですが、クリエイターの世界で値切るという行為はタブーになります。
値下げ=行程を省かれる 事になりかねません。
それと、値切るクライアントは嫌われ、次から仕事を受けてくれなくなる恐れもあります。
仕事をしていても、儲けの出ない案件は嫌々仕事をすることとなり、魂のない制作物が出来上がってしまうだけです。
これですと、結果としてどちらも得しないお金と時間だけ無駄に費やす事になりかねないのです。

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追加作業には対価を払う

クライアントは、クリエイターが万能だと思っています。
少しのことなら、さささっと魔法のように処理してくれると思い、そこに対価を払おうとしない事があります。
クリエイターが報酬は必要ないといればそれで良いですが、当初予定になかった追加作業については、きちんと金額の相談をしましょう。
有料であるならば、その分は支払いをしましょう。
ランサーズ内で起こるトラブルのひとつに追加作業を支払ってくれないというケースがあります。

仕事の依頼内容は詳細に

これで本当に発注したつもりなのか?
と思うような簡単な依頼内容のプロジェクトを多くみます。
事細やかに説明されている依頼内容ならば、詳細な見積もりが出せますし、金額のばらつきも少なくなるでしょうし、あとから再見積もりで当初より高い金額を請求なんてことも少なくなるはずです。

例えばWEBサイトの発注ならば下記の要件は満たしていないとなりません。

1:どのようなサイトを作るか(業種等)
2:サイトの目的(閲覧を多くするや問い合わせを増やす等)
3:ページ数(できれば各ページの大まかな内容)サイトマップ等簡単に作っておくと便利
4:サーバー契約の有無(ドメイン含む)
5:動的な部分(お知らせやブログ、新商品の登録等)は必要か。
6:他に希望する機能等

依頼内容が詳細であれば、見積もりも詳細なものになりますし、予算に応じて行程を削ることも可能です。

ランサーズでランサーの選択をする際の留意点

応募内容を確認する

プロジェクトを立ち上げますと、応募がきます。
フリーランスであったり、WEB制作会社であったり色々です。

気をつけたいポイントとしては、金額もそうですが、ランサーが依頼文章を良く読み、そこに対して提案をしてくれているかという点です

多くの応募者は、自己アピールのみで、この案件に対してどのような作業をしますよ、私ならこんな工夫をしますよという内容が抜けています
つまり、コピペで応募しているのです。
私がランサーズで仕事を発注する際には、金額が魅力的でもこうしたランサーは対象外とします。
クライアント側に立ち、親身になって制作してくれるランサーであるかの判断は、応募内容で判断できます。

プレゼンテーションのない応募は誠意や情熱を感じられません。

見積もりが適切か見極める

WEB制作、特に現在は殆どがWordPressで制作するはずですが、そこでも色々な作り方があります。
安いクリエイターはフリーのテーマに情報をいれるだけで作ってしまうところもありますし、SEOやセキュリティの設定をしっかりしてくれるか等も重要になってきます。
現在はスマホからの閲覧が80%以上なので、スマホで見た時に美しいコーディングをしてくれるか等も重要です。

このようにクリエイターによって手間の掛け方が違いますから、グロスだけで安いところを選ぶのは危険です。

一般的なクリエイターは工程や掛かる日数や時間から価格を決めます。そこに技術料等も入る場合もあるでしょうが、基本は時間=費用と考えて良いと思います。

その見積り価格でどのようなサイトが出来るのか、事前に確認する必要があります。
良いWEBサイトができれば、それは金を生みます。サイトは生き物ですから、その後の保守等も重要。長く付き合えるクリエイターを見つけるのが大切です。

発注前に制作内容の確認する

大抵の場合、ランサーはプロジェクト等で金額の入札をし、クライアントはそこから発注先を選ぶのだと思いますが、その金額の詳細な見積もりをもらうと、どのような作業内容か分かります。
金額だけではわかりませんから、何人かのランサーに絞っったらせめてワイヤーフレーム(視覚的に確認できるWEBの設計図のようなもの)を見せてもらいましょう。

最近はフリーや、安価な有料テンプレートを使用して(使い回し)サイトを作るところが多いです。
ですが市販や配布されているテーマにカスタマイズを加えてしまいますと、テーマがバージョンアップ等をした際にカスタマイズ部分が消えてしまいます。
バックアップを取っていなければ終わりなので、注意して欲しいのはフリーのテーマを使う場合は必ず子テーマで作ってもらうようにしましょう。

子テーマとは、親テーマのカスタマイズしたい部分のテンプレート(PHP)のみで作るテーマです。
親テーマをバージョンアップさせても子テーマでカスタマイズした部分はそのまま変更箇所を保持できるものです。

支払いはフェーズ毎に分けてもOK

支払いを最後にまとめてせずに、デザインが出来たら30%。完成後に70%等分けても良いと思います。
私が仕事を受ける場合は、初回の取引ならば必ず前金50%納品後50%としていますし、制作ボリュームがあって何ヶ月かかかる案件の場合は、細かくフェーズ毎に請求をさせてもらうケースもあります。
こうした支払い方法の場合、ランサーも中ダレせずに最後までモチベーションを持って仕事ができるという利点もあります。

クリエイターとの人間関係を構築する

仕事を頼む方、受ける方、それぞれがWINWINの関係になる為には、やはりコミュニケーションは欠かせません。
製作期間中はメールでのやりとりがメインになります。丁寧な挨拶なども重要ですし、仕事内容にもよると思いますが結局は人と人なので、対面が難しくても電話などでのコミュニケーションも重要です。
そうしたコミュニケーションが制作物の成果を上げるツールであることを忘れてはいけません。

WEBクリエイターは気難しい人間が多いという話を良く耳にします。

クライアントがビジネスツールとして優れたWEBサイトを手に入れた時、クリエイターは良い仕事をしたと満足を感じる時です。
それでも始めて仕事をした関係ですから、その後もクリエイターとの関係をできるだけ長く続けられるように、小さな仕事でも継続して注文すると、人間関係が良好(発展)になり、更に良い仕事(ウィン・ウィン)が出来るようになります。
安さばかりを求めるクライアントは、結局中身の無い仕事ばかりを発注し、お金の無駄遣いとなってしまいます。

制作後の保守や対応の確認

WEBサイトは生物です。完成して終わりではありません。どちらかと言えば始まりなのです。
更新頻度はサイトに活性化を与えSEOでの順位にも関わってきますから、お知らせやブログの更新は重要になります。
サイトを訪れるユーザーもそこを敏感に感じる為、イコール信用度ともなります。
更新の止まっているサイトは死んでいるサイトと見なされ、そこでお金を落とそうとは思わなくなってしまいます。

WEBサイトを制作したランサーには、セキュリティ対策の為、WordPressの保守を頼みむのが良いです。
システムの更新、プラグインのバージョンアップ、セキュリティチェックやバックアップ作業などです。
こうした事を頻繁に(私は毎日チェックします)しておかないと、ウィルスを埋め込まれたり、知らない間に貴方のWEBサイトが加害者となっている場合がありますから注意が必要です。

サイトの保守等のご相談はお気軽に

生きているWEBサイトをフレッシュな状態に保つには、お知らせ記事やブログ・コンテンツの更新、更には年に数度はメインビジュアルの差し替えなどのマイナーチェンジも重要です。
そうした事を考えると制作してもらったランサーとの人間関係が大事になります。

まとめ

とても便利なクラウドソーシングですが、使い方を謝れば、時間とお金の無駄になってしまいます。
一般的な会社のホームページを作るには30万前後の予算は必要になりますが、中には10万~20万で作ってくれるランサーもいるでしょう。
日本でクリエイターの社会的地位が低いのも、こうした価格設定にあると思います。

お抱えのクリエイターとの関係を育てるという意味でも、ある程度の予算を持って依頼してみると結果的には安い買い物になるのではないでしょうか。

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sawaking

川崎フロンターレ(サッカー)と犬をこよなく愛するクリエイターです。 フリーランス(アートディレクションやコンサルタント)を15年続け、現在は恵比寿にある企業のメディア部門にてディレクターをしています。 企業に務めながらフリーランス時代の遺産を副収入にぬくぬくと生きています。 このブログは、基本的にフリーランスの仕事やアフィリエイトの運営・WordPressのカスタマイズ等について書いていこうと思います。
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