仕事の相談や依頼があった場合、まず出すのが見積書です。
きちんとした見積もりを作れば、スムーズな仕事運びが出来ます。
WEB制作会社などはフォーマットがあり、単価も決まっているでしょうが、フリーランスとなるとそうも行きません。
もとよりクライアントはフリーランス=安いというイメージも持っています。
ですが見積書は命です。それ如何によって支払いの方法から仕様、修正方法など変わってきてしまいますし、仕事をしたのに損した!なんていうことのないように見積書で準備する必要があります。
この記事では私がフリーランス時代に作っていた見積書とその役割について説明していきます。
フリーランスにとって見積書は命。見積書の書き方とその役割 https://t.co/Oldk5YuhR0
— sawaking (@sawaking) 2019年6月12日
フリーランスにとって見積書は命。見積書の書き方とその役割
目 次
見積書は準契約書でもある
私もフリーランスの方に仕事を頼むことがよくあります。
見積もりを頼むと金額をメールで送ってくる人がいますが、これは基本的には駄目ですね。※駄目じゃない場合もあるのですが
法的には問題ありませんが、あまりに簡素ですと、あとで揉める事になりますので、はやり見積もりにはある程度時間を割くべきです。
エクセル等で作りPDFでメールに添付して送りましょう。
角印などはPhotoshopなどで作ったpngを貼れば良いです。
メールでのやりとりの大半は契約の証となりますからとても重要です。
クライアントごとにフォルダを作り、メールは保存しておく必要があります。
契約書に関してはまた後日記事にしますが、法的に口頭でもメールでも受発注の記録があれば、正式な契約書と効力が同じなので、メールの保存は大切です。
メールで送った見積もりに対しての返答などは大切な記録となります。
先程口頭でも契約となると書きましたが、あとで言った言わないといった揉め事を避けるように、電話で何かを伝えられても、同じ内容のメールをもらうようにしてください。
見積書に添える仕様書等
クライントとクリエイターでの揉め事の一つに追加料金があります。
例えば修正は何回まで
打ち合わせは1回(2~3時間)
追加ページは別途見積もり
そのように各項目毎に決めておく必要があります。
見積書とは別に仕様書として、コーディングルール(HMML5/CSS等)や制作ページ毎の詳細を入れていくと良いでしょう。
使用するプラグインや、プラグインを使用した場合のリスク(プラグインのアップデートが止まった時のリスク)なども書き入れておきます。
現在のWEBサイトは常にウィルス・改ざん等のリスクがありますからそうした説明も必要で、これは後々保守契約という形になって帰ってきます。
保守契約については、また別の記事で紹介します。
自分の生活費だけの請求額では不十分
フリーランス初心者が陥りやすいのがここです。
例えば会社員時代に手取り月収30万もらっていた方が、1本30万(1ケ月かかる仕事として)の仕事を受けて、それが月の生活費になると思ったら大間違いです。
フリーランスの場合は、所得税・住民税・国民健康保険費などを後から支払う必要がありますし、そもそも月の生活費が30万だとすれば、それは人件費なので個人事業としての儲けがありません。
いくら働いても貯蓄もなく、仕事がない時の事も踏まえなければフリーランスの生活は成り立ちませんから、そうした利益分を乗せる必要があります。
企業だって同じです。人材を雇い、売上をあげ、経費を払ったあとの残りが利益になるのですから。
私の経験上、最初から値引き値引きと言ってくるクライアントは長い付き合いが出来ないばかりか、納品時になって色々と無理難題を言ってきます。
このような相手と仕事をしてもお互いが幸せになることはありません。
本当に予算が無いのだけどという中小企業や商店のクライアントもいるかもしれません、そうした相手とは臨機応変に対応していきましょう。
今日の見積もりは未来の糧なのです。
源泉税対象となる項目
フリーランスが仕事をする内容によっては、クライアント側が源泉徴収を差し引いて支払いをしてきます(しないところもある)。
ですので、事前にクライアントに源泉徴収については伺いを立てておいた方が良いです。
基本的にクリエイターが当てはまる源泉徴収の項目は、原稿料(ライティング)、デザイン料などが該当します。
ブログ記事などを書くフリーランスならば源泉徴収されます。
WEB制作の場合は、コーディング等はかからないのですが、デザイン料は源泉徴収されます。
源泉徴収をするクライアントの場合は、無駄に源泉徴収されない為に、デザイン料は別に掲載したほうが良いです。
また、請求書もその際はデザイン料とコーディング料などで分ける事をお勧めします。
この辺を面倒がって請求全部から源泉徴収しようとするクライアント(経理担当社)もいますので、事前に確認しておきましょう。
源泉徴収をされる際は、調査票というのをクライアントが作る必要がありますので、その際はマイナンバーの提示が必要になります。
源泉徴収に関してはまた別の記事で詳しく触れたいと思っています。
見積もりのサンプル例
下記の見積もりは一般的な企業のWEBサイトをWordPressで作った場合の例です。
テーマはシンプルなフリーテーマの子テーマを作ってそれをカスタマイズするという内容にしています。
制作ボリュームとしてはシンプルな構成ですが、ページ単価や作業費の計算方法は、私の場合、1時間あたり4000円(自分の人件費)+技術費として計算していました。
クライアントによってトップページに表示させたいものは色々あるかと思います。固定のサービス内容やお知らせ記事(自動更新)、カスタムフィールドを使って投稿された商品などの表示があれば、そういうものを追加していきます。
4000円が妥当かわかりませんが、7000円くらいの人もいますし、プログラマーなどは最低30000円からプラスしていくような人もいます。
また、ページあたりの制作時間なども非公開情報です。
WEB制作会社などの見積もりでは、人工(何人分)計算(逆に不透明)している会社も多いようです。
これは分かりづらいのでフリーランスの場合はページ単価の方がクライアントにもわかりやすいです。
制作までに掛かった時間(打ち合わせや、下調べ等)はディレクション費としています。経費と合わせて大抵20%くらいですが、ディレクションに時間が掛かる場合がありますので、そういう時は別項目としています。
WEB制作会社のようなサイト設計費・管理費・動作確認などの項目は、クライアントに対して不透明な感じなので入れないようにしています。
基本デザインと・テンプレート制作(テーマのカスタマイズ)の部分で、追加された作業など多少は無償で出来る感じで上乗せしています。
値引きをする場合は、単価で値引くのでは無く、見積もりの最後に出精値引きといして入れておくと良いでしょう。
源泉徴収をしないクライアントには、デザインとコーディングと分けなくてもいいと思いますが、こうしておいた方が後々良いかもしれません。
無料で使える見積もり請求書制作サービスMisoca
フリーランスは、基本全部一人でやらないとなりません。
見積書の作成は大事ですが、その後の請求書作り、郵送で送ることもあるでしょうし、売上が立てば帳簿等で申告に備えないとなりません。
こうした手間をクラウドでやってくれるのがMisocaです。他にもサービスが充実しているのでまずは無料で試してみてください。おすすめです。
1:きれいな見積書・請求書が作れます。
自前のロゴも使えますし、綺麗な見積書・請求書はクライアントに好印象を与えます。
特にフリーランスは、こうしたイメージが大切です。
2:請求書の自動作成、予約メール送信。郵送も可
便利なのは見積もりを作れば、決めた期日に自動でメール送信してくれる点です。
請求忘れもありませんし、必要ならば郵送で送ることもできます。(これが凄い便利)
※請求書の郵送代行は1通につき160円(税抜)になります。
3:代金回収代行もしてくれる
必要ならば代金回収もしてくれます。フリーランスにありがちなクライアントが支払いをしてくれない等といった時も、Misocaが支払ってくれます。
案件毎に不安なクライアントの時だけ使う事もできるようです。
不動産などのば保証会社と同じ約目です。
詳しくはサイトを見てください。
無料で使える クラウド請求書・見積書・納品書管理サービス Misoca(みそか)
見積書が果たすもの
見積書は貴方の武器となり、盾となります。
ブランディングにも役立てば、意思表示にもなりますし、信頼を与えることだって可能です。
とにかく安いところを探している企業でも、それなりの金額で立派な見積書を出してくるところに仕事を任せたいと思うケースは多々あります。
それほど、お粗末な見積書を出してくるフリーランスやWEB制作会社があるからです。
しっかりした見積書は、必ずあなたの未来を照らしてくれます。
毅然とした態度で安心と信頼を勝ち取る為に、恥ずかしくない見積書を作ってみてください。
sawaking
最新記事 by sawaking (全て見る)
- Yet Another Related Posts(関連する記事)表示プラグインを任意の位置に表示させる - 2023年3月27日
- WordPressのダッシュボードにメッセージを掲載する方法 - 2022年6月15日
- カスタムフィールドに入力した値を検索キーワードに含めるプラグイン - 2022年1月18日